森にかよう道 知床から屋久島まで (新潮選書)

  • 新潮社 (1994年1月1日発売)
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感想 : 7

ありがちな、心情的な自然保護の話かと思って読み始めたら、途中でそうではないらしいことに気づいた。著者は渓流釣りをやるひとで身近に森を知っており、農村に住んで畑を耕してもいるらしい。その知見は地に足がついており、理想論に走らず、示唆に富む。

日本人はずっと森を利用し、一緒に暮らしてきた。共存するということは接触を断つことではない。足を踏み入れることもできない「自然保護」ってのはなんなんだろう。「森は、人間たちの営みの確かさをとおしてしか守れないであろう」。という言葉が重い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自然・科学
感想投稿日 : 2011年6月15日
読了日 : 2011年6月7日
本棚登録日 : 2011年6月7日

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