ありがちな、心情的な自然保護の話かと思って読み始めたら、途中でそうではないらしいことに気づいた。著者は渓流釣りをやるひとで身近に森を知っており、農村に住んで畑を耕してもいるらしい。その知見は地に足がついており、理想論に走らず、示唆に富む。
日本人はずっと森を利用し、一緒に暮らしてきた。共存するということは接触を断つことではない。足を踏み入れることもできない「自然保護」ってのはなんなんだろう。「森は、人間たちの営みの確かさをとおしてしか守れないであろう」。という言葉が重い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
自然・科学
- 感想投稿日 : 2011年6月15日
- 読了日 : 2011年6月7日
- 本棚登録日 : 2011年6月7日
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