音楽のことを書くのは難しい。音楽が伝えるものを書けるなら、それは音楽である必要はないからだ。音楽でなければならない理由があるはずで、それを知りたければ聴くしかない。

という前提の上で音楽を読んだり書いたりするとすれば、音楽が人というフィルタを通って言葉になるその過程を楽しむしかない。フィルタを通ってきた言葉はフィルタたるその人の形や香りを残しているので、それを読むのは面白い。

というわけで、ぼくはこの本を読んで、この音楽を聴いてみたいとはほとんど思わなかった。その代わりに、この人の書いたものとか、作ったものに触れてみたいと思った。又吉直樹とか、池谷裕二とか、桜井進とか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2013年7月22日
読了日 : 2013年7月22日
本棚登録日 : 2013年7月22日

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