炎のなかの絵 (異色作家短篇集)

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本棚登録 : 62
レビュー : 9
制作 : John Collier  村上 啓夫 
alexmonday58さん 文芸   未設定

シリーズの中の一冊。書かれた時代が少し古いためか、インパクトに欠ける。
非常にシニカルだけれど、サプライズが足りない。
シリーズの中では、そんな感じなのだ。

本としてというより、本にまつわるエピソードを。

高校時代、小説が面白いと思い始めた。それまで映画ばかり見ていて、活字でできた物語には興味なかったのだけれど、急速に活字に近づいた。
夢中でいろいろな本を読んだ。教室でも時間を見つけては読んでいた。
そんな時ひとりの女子がやって来て、「面白い?」と聞いてきた。
いきなり僕のテリトリーに入ってきたのにも驚いたし、面白いか?の回答にも困った。
面白くない訳ではないが、とびきりではなかったからだ。
二重の戸惑いがあったのは覚えているが、何を喋ったかは思い出せないのだ。

実はこの話、ずっと記憶にあった訳ではない。
同窓会でひとりの女子に、「教室でよく本読んでたでしょ」といわれた。
そうして、この言葉で先ほどのエピソードを思い出したのだ。
それは、その時の女子、だった。
僕の転機となったその頃の読書を見ていてくれたのだ。

このきっかけがなければ、思い出すことのなかったエピソード。
僕の重要な時代を思い出すためのエピソード。

レビュー投稿日
2011年8月19日
本棚登録日
2011年7月19日
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