草祭

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本棚登録 : 883
レビュー : 166
著者 :
allenda48さん 小説   読み終わった 

恒川光太郎4冊目の単行本。「美奥」という町を舞台にした5編の小説からなる構成となっている。「くさのゆめがたり」と「天化の宿」がすばらしい。ちなみに封建時代を舞台にした「くさゆめがたり」では初めて(第一作から順に読んできたのだが多分)性的なこと、暴力についてのある程度の具体的描写がある。とはいっても相当に控えめなものだが。
そして「天化の宿」。傑作ではないだろうか。そこで描かれるゲーム「天化」の描写は目がくらむようにまばゆく鮮やかな表現である。恒川の文章世界に酔いしれた。ラストもいい。
と思っていたのだが最後の「朝の朧町」を読んでさらにやられた。整合性、感情の動きの説明という点では足りないものもあるように私には思われたが、それを補ってあまりある文章の力、物語が伸びていく勢いという点ではさらに新しい領域に達したように思われる。最後の10章などはもうこれは詩である。すばらしい。

レビュー投稿日
2011年1月20日
読了日
2011年1月20日
本棚登録日
2011年1月20日
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