いちずに一本道 いちずに一ツ事 (角川文庫)

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レビュー : 37
著者 :
アーミーさん  未設定  読み終わった 

『人間だもの』や『生きていてよかった』などの詩集につぐ、
相田みつをさんの自伝エッセイです。

力強い独特な筆遣いと、つぶやきのようですが私たちの心に響く詩の内容です。何気ない言葉なのですが、その詩はこの方の手によると、どうしてこんなにも芸術性を感じる一枚の絵のような作品になるのでしょうか。不思議です。

このエッセイの中で、著者自らの体験として、慕っていた二人の兄が戦死したこと、軍事教官から疎まれ「不良学生」のレッテルを貼られた中学生時代のことなどが鮮明に描かれています。講演で語られたことを、文章にされたようですが、戦死した兄から学んだことも多かったろうと思われます。そんな哀しい少年時代が記憶の底にあるから、人々の心をとらえる詩が書けるのでしょう。

「どじょう」内閣といわれる現内閣は、野田総理が相田みつおさんの「どじょう」の詩から、自分をどじょうにたとえたことで知られています。内閣誕生からしばらくは、東京有楽町の国際フォーラムにある相田みつを美術館には、「どじょう」の詩を見ようと、人々が来館したそうです。
残念ながらこの著書には「どじょう」の詩は載っていませんが、
未発表作品など数多く収められていました。

あたりまえのことをあたりまえに文字にあらわして感動を呼べるのは、ある意味人徳なのかもしれません。
人間の生きる道を諭すような相田さんの詩を
座右の銘にしている方も多いだろうなと思いました。

レビュー投稿日
2012年5月17日
読了日
2012年5月24日
本棚登録日
2012年5月17日
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