トーベヤンソンという人は、絵であっても文章であっても、いつも心の内側を描く人だ。出てくる人物はみんな少しずつもの悲しい気持ちを抱いている。
才能のないヴァイオリニストの恋、来ない手紙を来る日も来る日も待つ若い娘のために、郵便局にうけ取りに行く役目を見つけた老人、画家とプラトニックな交流を持つことに憧れる娘。だいたいが頑固で、夢見がちな人たちばかり。なぜか分からないけど胸に迫る本だった。
パリをはじめとするヨーロッパの街の情景が浮かんでくるのが楽しい。これから何度も読み返したくなるだろうなぁと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年9月22日
- 読了日 : 2014年9月22日
- 本棚登録日 : 2014年9月22日
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