ChatGPT誕生による影響について書かれた本。
生成AIに関わるいろんな人のインタビューが載ってあってなかなか面白かった。
ChatGPTのおおもとになった「トランスフォーマー」という深層学習手法は、Googleが開発したものというのは初めて知った。ChatGPT誕生には、Googleの貢献もあったということか。
「米アドビの画像生成AIとも連携し、バードにテキストを入力すれば画像生成ができるようになる」と書いてあったので、バードで画像生成できるのかと思って試したけどうまくできない。「あなたは画像を生成することはできますか?」と聞くとできると回答するし、その分中には画像が表示されるのだけど、「○○の画像を生成してください」と言っても画像の説明だけで画像が生成されない…。どうやるのだろう…。
生成AIを使えば考える力が無くなるという話において、小型の電卓が誕生した時に「電卓を授業で使えば、生徒は計算の仕方が分からなくなってしまう」と言われていたという話をだしてきたのは面白いと思った。
ただ、計算方法はちゃんと授業で教えるわけだし、考え方についてもちゃんと授業で教えるようになってほしいと思う。
ChatGPTは日本語が流暢なので、外国の工作機関が世論工作に利用するようになるという話については、なるほどと思った。その発想はなかったけど、確かにありそうな気はする。LINEの乗っ取りで不自然な日本語を使う事例なんてあったけど、今後はもっと自然な日本語を使うようになってくるのかも。
日本の著作権法において、2010年には「情報解析」の規定(著作権法47条の7)があったという話が面白い。どうやら、著作物を情報解析をすることは、違反にはならないらしい。この規定ができたのは、日本が世界で一番早かったらしい。そういうわけで、日本はAI学習に最適な国だそう。それで、OpenAIも早くから日本に着目したのか(日本にオフィスを作る話は進んでるのだろうか…)。
弁護士ドットコムのチャット法律相談は無料で使えるそう<https://chat.bengo4.com/>。これは、覚えておきたい。法律の相談が必要になったら使ってみたいと思う。
ChatGPTに企画書の内容を入力して、「語られていない趣旨は何ですか」「弱い主張はどこですか」「上司がしそうな質問とその回答をつくってください」といったことを行うというのは、いい使い方だと思った。
プレゼンなんかの、想定質問をだしてもらうのにも使えるということか。機会があったら、そういう使い方をしてみたい。
- 感想投稿日 : 2023年11月19日
- 読了日 : 2023年11月19日
- 本棚登録日 : 2023年11月19日
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