ペンギンは空を見上げる (ミステリ・フロンティア)

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本棚登録 : 103
レビュー : 21
著者 :
amano225さん 図書館から借りた   読み終わった 

自分にしては珍しく読んだ、純文学小説(ビジネス本コーナーにあるような小説ならよく読むけど)。
内容は、NASAのエンジニアになりたい小学6年生の男の子(佐倉ハル)が、転校してきたハーフで金髪の女の子(鳴沢イリス)と出会うボーイ・ミーツ・ガールな話。
この話は風船ロケットを作って宇宙に飛ばそうという話なのだけど、この話で風船ロケットというのを初めて知った。というよりも、風船のようなもので、宇宙まで飛ばすことが可能ということを初めて知った。そんな高くまで飛ばすこともできるのか。
面白かったけど、文体がどこかのライトノベルみたいなのがちょっと気になった。自分が知っている作品だと、涼宮ハルヒシリーズのような感じで、いかにも、「やれやれ」と言いそうな。高校生ではなく、小学6年生の男の子にあまり似つかわしくない文体なのでそこだけ違和感があった。
そういえば、小学6年生で体育の着替えは男女同じクラスとあったけど、そういう学校もあるんだろうか。自分の時はたしか、小学5年生ぐらいから別々だったような……。
後、七夕のベガとアルタイルについて、1年に1度しか会えないのは可哀そうだというけれど、星の寿命は百億年なので、百年に一度でも一億回会えるから可哀そうではないという主人公の持論はちょっと笑った。確かにそういう考えもあるか。

ここから、勘の鋭い人なら分かるネタバレ。

先ほども面白いと書いたけど、久々に引き込まれるストーリーで面白かった。途中まで読んでいるときには、これはアニメ化や映画化したら見てみたいなと思ったぐらいだ。
ただ、ただ最後のほうで、今まで書かれていなかった主人公の特徴について書かれてあり、それはそれは驚愕した。と思いながらも、「いやいや、そんなはずはない」と思い、後からその特徴にあてはまらなかったと思われる場面をパラパラと読み返してみたけど、確かにその特徴があてはまるような書き方となっていた。
それどころか、主人公のハルが初めてイリスに話しかける場面では、はっきりとその特徴にあてはまる動作が書かれてあった。確かに、何でそんなことするんだとその場面を読んだときは少し違和感はあったけど、ただの癖であってそんな重要なこととは思わなかった。
と同時に、この作品を映像化するのは無理だと思った。やるとするなら、主人公の特徴を無くすか、最初から主人公の特徴を明かしておくかしかない。小説という文字しかない技法だからこそできた話だった(いわゆる、叙述トリック)。
どおりで文体にも違和感があったわけだ……。

レビュー投稿日
2019年1月3日
読了日
2019年1月3日
本棚登録日
2019年1月3日
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