QRコードの奇跡: モノづくり集団の発想転換が革新を生んだ

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  • 東洋経済新報社 (2020年2月14日発売)
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感想 : 27

QRコードの発明に至る経緯と普及するまでについて書かれた本。
帯に「日本発で国際標準になった稀有なイノベーション」とあるけど、本当にそうだよなと思う。
初めてQRコードが日本発だと知ったときは結構驚いた。

デンソーをよく知らない中国人の視察団が、QRコードを発明した企業だと知った途端、興奮しだした話が面白い。気持ちは分かる。特に中国なんか、QRコード決済が普及した国でもあるしね。もはや、QRコード頼みの生活してるという人も多いんじゃないかと思う。

本題と関係ないけど、1分間の計算に660円かかるコンピュータがあったという話に驚愕。QRコードの前進のNDコードというものの開発者である野村政弘さんが、コンピュータに夢中になって計算処理に44時間も費やしたことがあるらしい。昔は大変だったんだなぁ。
いやでも、今でもクラウドでの重い処理ほっておいて数十万円かかったなんて話たまに聞くから、似たようなものか。

後、ビックリしたのが、バーコードよりもOCRのほうが読み取り精度がいいという話があったということ。OCRのほうが精度低いイメージあるのだけど、OCRのほうがいいという時があったのか。まあ最悪、リーダーが読めなくても文字だったら人は読めるというのはあるのかな。

そういえば、商品にバーコードがつくのが一般的になるのって、1980年代なのか。そういや、会社にある古い本の中には、バーコードがついていないものがあったような。今や商品にバーコードがついているなんて当たり前だし、これはこれですごいことだよなと思う。

そしてそのバーコードを読み取るPOSレジ用のリーダーをデンソーで開発したのは、QRコードを発明した原昌宏氏だったそう。バーコードリーダーの開発秘話についても書いてあったけど、それだけですごい人だということが伝わってきた。

まあでも、これだけQRコードが普及したのは、利便性だけでなく、お金や根回しも行っていたのだなと思った。
そういう意味では、トヨタの力というのは大きかったのだろうなと思う。QRコードを発明したのがもっと小さい会社だと、ここまで普及しなかっただろうなと。

後、日本IDテックとの訴訟問題の話も面白かった。CPコードという二次元コードのライセンス料をもらって収益をだしていた会社だそうで、QRコードが公になると不利になるため訴えたらしい。内容はほとんど言いがかり。調べてみると、日本IDテックは2000年に倒産したらしい。訴訟なんてせずにビジネス転換しておけば倒産せずにすんだかもしれないのに(知らんけど)。

そしてなんといっても、一般消費者がQRコードを目にするようになったのは、携帯電話のカメラの読み込みによるウェブページへの遷移だろうなと思う。自分は最初、てっきりQRコードというものはURLを読み込むためのものだと思ってた。

これまた本題と関係ないのだけど、視覚障碍者のほぼ全員が、駅のホームへの転落経験があると書いてあって驚いた。よく落ちないで歩けるよなと思うことがあるけど、やっぱり落ちる時もあるのか。やっぱりホームドアって大事なんだろうな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年11月24日
読了日 : 2022年11月24日
本棚登録日 : 2022年11月24日

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