日本人のための「書く」全技術【極み】

  • 翔泳社 (2023年10月23日発売)
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感想 : 16

昔から、文章を書くのは苦手なので読んでみた。
企画から推敲まで、書くことを仕事にする人にとって重要なことが分かりやすくまとまっていたように思う。

第2章の『集める』については、インタビューするための情報収集についての話が多かった印象。このへんも大事だろうけど、たいていの社会人は誰かにインタビューして文章を書くことってほとんど無いだろうから、もう少し書籍やネットでの情報収集術について書いてほしかったかなとは思った(そのあたりは、心得的な話がメインで、具体的なやり方についてはあまり書いてなかった)。

同じ主語が続くようなら、主語を省いたほうがいいこともあるというのは、結構意外な気もした。このへんは、日本語特有な気もする(ただし、むやみに省略するのはよくない)。冗長だけど、書いた方が分かりやすいかと思って同じ主語を続けて書いてしまったことがあるので、気を付けたい。

接続助詞の「が」はの使いどころは気を付けたほうがよさそう。逆説の意味で使うようにとのことだけど、極力使わないようにしたほうがいいのかもしれない。

後、『不快になる表現は使わない』という話の例に『植物人間➡意識が戻らない状態の患者』と書いてあったのが少し驚いた。最近聞かない言葉な気はするけど、不快になる表現なのか。思わず言ってしまわないように、気を付けようと思う。

各章の最後には、その章に関係するプロフェッショナルへのインタビューが記載されていたのだけど、校正・校閲を専門としている『鴎来堂』という会社の柳下恭平さんのインタビューがよかった。
まず、校正・校閲専門の会社があるということに驚いた。出版社の一部門ならともかく、それだけで会社って成り立つものなのかと。
後、会社の目標が「世の中から炎上をなくす」というのが印象深かった。まさに昨今のSNSの課題だと思うので、炎上が無くなるよう応援したい。

最後のほうに、書く力があると「承認欲求」「知的欲求」「経済的欲求」「貢献欲求」の4つの欲求が満たされると書いてあって、なるほどなと思った。
文章力を高めるというのは、幸せに近づくということなのかもしれない。
自分ももっと、文章力をつけたいきたいと思えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2024年6月9日
読了日 : 2024年6月9日
本棚登録日 : 2024年6月9日

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