ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略

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本棚登録 : 444
レビュー : 35
著者 :
amano225さん 中古を購入   読み終わった 

ビジネスの中心をソフトウェアと考えて取り組むという内容の本。
ページ数も多く、1ページに対する文字数も多かったので、結構な量の内容で、経営者にも一社員も、IT企業もそうでない企業も参考になる箇所があると思える本だった。
ようは、ソフト開発は下請けに頼らず、内製化して自分のものにするのが大事ということなのだろうと思った(本書ではこれを「手の内化する」と表現していた)。話にはよく聞くけど、日本と欧米の国を比較すると、日本だけが情報通信系の人材というと7割がIT企業と呼ばれるところにいるのにたいし、他国はIT企業の割合は半分にも満たないらしい。それだけ、日本はIT企業以外にソフト開発が分かる人がいないということなんだろうなと思った。
まあ、これは日本が解雇が難しい国ということもあるだろうけど、そもそもこの本に書いてあるように、SIerは工期が長くなれば収益があがるという、むしろ効率化せずに長引かせた方がいいんじゃないかと思えるようなビジネスという部分もあるので、そういう問題はうまく解決していかなきゃいけないのだろうなと思う。
品質に関する指標の狩野モデルというのは初めて知った。ソフト開発でも参考になるらしいので、ちょっと覚えておきたいと思った。
自分の「取扱説明書」を公開するという話はちょっと面白かった。ホリエモンでいうと、「電話してくるな」とかそういうことをいうのだろうな。西野カナの「トリセツ」はビジネスでも役に立つのか。
ユーザーインタビューの話で、ユーザー自身は意外と本音を話さないということにたいして、「周りで困っている方はいらっしゃらないですか?」というようなことを聞くと、自分を含む人たちとして話してくれるという話は、なるほど、と思った。このへんは心理学を勉強したら分かるものなんだろうか。
後、会社にCTOを置くことによるデメリットに「その人よりも優秀な技術者を採用できなくなる可能性がある」とあって、ちょっと驚いた。そりゃ、CTOが優秀であるにこしたことはないだろうけど、そんなもんなのかなと。上司が自分より技術力が劣っていると、転職したくなるという人もいるからということだけど、技術に寛容で認めてくれる人なら大丈夫じゃないかなと思った。
後、個人的に、というより一エンジニアとして一番身近に感じたのは、5章のキャリアについての話。エンジニアにもいくつかキャリアパスがあって、スペシャリストになるものいいけど、エンジニアリングマネジャーやプロダクトマネジャーという道もあるということらしい。自分は、昔はスペシャリストのほうがいいと思った時期もあったのだけど、この本を読んだらマネジャーという道もいいのかなと思った。そもそも、最近気づいたけど、技術動向調べるのはそこそこ好きでも、実際にそれを試そうとまでは思わないし、誰かにその技術を試してもらえるぐらいの人になったほうがいいのかもと思えてきた。
最後に全体をとおして思ったのが、本当にこの本のようになっていくとしたら、技術者はどんどん、ユーザー企業に転職していって、人がいなくなるんじゃないかと。そういうことがすぐに起こることは考えにくいけど、うちの会社含め、SIer企業は事業変革していったほうがいいのだろうなと思った。

レビュー投稿日
2020年3月22日
読了日
2020年3月22日
本棚登録日
2020年3月22日
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