Danny the Champion of the World

  • Viking Books for Young Readers (2007年8月16日発売)
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感想 : 7
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この本の持つ独特の穏やかな空気感が好きだった。主人公ダニーの父親は、一般の倫理観と多少(かなり?)外れてても自分の世界を強く持ち、温かくてお茶目でささやかな知恵の宝庫、そして時に頼もしく息子を守り、いつも息子と共にある、魅力的な存在だ。ダールはこんな父親を目指してたのだろうか。ダール自身はわずか4歳で父親を亡くしたことを思うと胸が熱くなる。
密漁の喜びに息子を引きずりこんじゃったりして、ダニーの将来は大丈夫なのか!?と何やら心配にもなってしまうのですが、本に出てくる大人達も立派な職に付きながら密漁に夢中で普通に暮らしてるので杞憂なのかもしれない。が、本の最後に雷雲が描かれており、嵐がくることを示唆する部分があることがとても気になるところだ。ダニーを見てても、人を育てるのはお仕着せの倫理観ではないということなのかもしれないですね、、、。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 洋書:Roald Dahl
感想投稿日 : 2013年1月27日
読了日 : 2013年1月27日
本棚登録日 : 2013年1月27日

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