アンダスタンド・メイビー(上) (中公文庫 し 46-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年1月23日発売)
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感想 : 46
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島本理生は、私と同年代の作家だ。

この作品の舞台は(物語の中で明示されないけれど)90年代後半~2000年代前半くらい。
十代後半の主人公の居る世界は、場所こそ違っていても、私が十代後半を過ごした時間とほぼ同じ。だから、その空気感や雰囲気はよくわかる。

あの頃は、いろんな意味での過渡期。
高校生でも携帯電話を持つようになってきたり、カメラがフイルムからデジタルへと変わりつつあったり。

その点でひとつ思うことがある。

この作品が発表されたのは2010年12月。日本でiPhoneが発売されたのは2007年夏。カメラは、もうデジタルが当たり前だった(もちろん、フイルムを使う人もいるのだけど)。

つまり、今の若者が読むと、どう感じるのだろうか?と。

この上巻は、常にいろんな不安がつきまとう。
読むのを止めてしまおうかと思ったけれど(続きが恐い)、それでも読み進めた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2015年6月4日
読了日 : 2015年6月3日
本棚登録日 : 2014年8月31日

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