小説の神様 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社 (2016年6月21日発売)
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本棚登録 : 2356
感想 : 214
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独特な文章と言葉遣いだなと思った。
詞を書くのが趣味だった中学の頃、
みんなが知ってる言葉を使いたくなくて、
国語辞典を開いていろんな言葉を紡いだ。

そんなことを思い出す言葉たちだった。

だから、第4話を読むまでは、正直、拙いなっと思った。

でも、第4話。
主人公、千谷の想いが言葉が感情が爆発する。
今まで、言い訳がましかった彼が、同じ言葉なのに、彼の感情が流れ込んでくる感じがした。

その時、思ったのは、
千谷の感情は、作者相沢さんの感情でもあり、この物語の作者は千谷でもある。

作者の他の本を読んでないからわからないけど、
彼女の独特な文章がその時、初めて、この物語に、私に合致した。

話の展開も、小余綾と千谷の作品に合わせたのだろうか?
最終話は、少しあっけな感が否めず、勿体無い感は否めないけど、小余綾と千谷が目指した最終話のように、光が見える終わりだった。

どの物語でもあるように
春日井さんや九ノ里、彼らのように陰で支える人達が好き。
いつも、私はそういう人達に好かれて支えてもらえる主人公が羨ましい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年10月18日
読了日 : 2018年10月18日
本棚登録日 : 2018年10月15日

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