都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト (学研M文庫)

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本棚登録 : 96
レビュー : 10
著者 :
上印食/真さん 澁澤龍彦   読み終わった 

澁澤龍彦最後のエッセイ。
『高丘親王航海記』を病床で書いていた頃の状況がわかり、あの作品の独特の軽妙さ、それでいてずっしりとくる読後感の根底にあるものに触れることが出来たような気がする。
巻末に収録された奥さまのあとがきに「プリニウスの死が理想の死に方」だった著者が頚動脈瘤破裂と言う自身の肉体による噴火で死んだのは理想通りの死と言えるかも知れない、と言った内容のことが書かれていたのがとても印象的だった。
単行本未収録の2エッセイ、奥さまのあとがきを読むことが出来るだけでも買った価値があると自分では思う。

ただ…絶筆となった本書に著者が書いた文学関係者への追悼文が多く載っていたのがちょっと空しくて、彼の死の大きさを改めて感じることになってしまった。

レビュー投稿日
2010年4月9日
読了日
2010年4月9日
本棚登録日
2010年4月9日
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