まるまるの毬 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2017年6月15日発売)
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本棚登録 : 1816
感想 : 163
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武家の実家を出て諸国で修業をし菓子職人になった治兵衛は娘と孫と三人で庶民的な菓子屋『南星屋』を麹町で営む。店には治兵衛の弟で名刹の住職石海もちょくちょく顔を出し穏やかな日々がありましたが実は治兵衛には大きな出生の秘密が…と言う物語。
孫の武家への輿入れ話が出生の秘密に絡み色々とトラブルが起こります。
主人公一家の優しい性格もあるのでしょうが一家を陥れる人物も治兵衛がどこか哀しみを感じて赦してしまっているように極悪人が登場しないのも良かったです。
短編連作ですがそれぞれにお菓子が登場し、どれもとても美味しそうでした。
以前、江戸の職業を紹介した本でこの作品を知り、読むことにしたのですが読んで良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年8月24日
読了日 : 2018年8月24日
本棚登録日 : 2018年8月24日

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