イラクに派遣された青年兵士、年下の兵士の物語。
年下の兵士の母親に「あんたがあの子をわたしのところへ連れて帰るって約束して」と言われた言葉が軛となった青年兵士がその兵士との友情を交わしつつ戦地を生き、年下の兵士のナイーブな故の死をどう扱い、どのような結果になってしまったのか、を淡々とした文章で書いていました。
からからに乾いた大気の中を目隠しをされて歩かされているような、そんな印象を受けました。文章の中から遣る瀬ない乾燥した世界が迫ってくる、そんな気がします。
ほぼ言いがかりのように始めたイラク空爆とその後の泥沼。不条理の中での生と死と、様々な事を体験した人で無ければ書けない現地の生々しさが静かだけれど激しく伝わってきました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年11月10日
- 読了日 : 2014年11月10日
- 本棚登録日 : 2014年11月10日
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