サトラップの息子

  • 草思社 (2004年2月21日発売)
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感想 : 4
5

帝政ロシアの富裕層だった主人公一家が政変で国を捨て、亡命先のフランスで生活を始める。
富んだ者から困窮気味の平民へ一変してしまった生活に順応していく主人公と姉と兄、馴染めずに過去を想う両親、何も分からない祖母と家族内での受け止め方も様々。
上手いこと立ち回って亡命先でも裕福に暮らす主人公の友人一家との対比や一緒に小説『サトラップの息子』を執筆しようとする友人と主人公の心の違いと言った亡命と言う非日常的な世界を日常に暮らす人々の姿が何だかとても切ない。
終盤の作家として成功した主人公と『サトラップの息子』を一緒に考えた友人のその後(最期)、友人の義姉兼同棲相手であった女性の美しさを喪った姿、と時の変遷の無常さもあって読後は本当にしんみりとしてしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年1月8日
読了日 : 2012年1月8日
本棚登録日 : 2012年1月8日

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