家族八景 (新潮文庫)

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本棚登録 : 4377
レビュー : 561
著者 :
あんどぅさん 文学   読み終わった 

人の心を読める家政婦、七瀬が、色んな家庭を転々としてそれぞれの家族の問題を目の当たりにする。

フロイト的な心的構造を心理描写に自然に持ち込んでいて面白い。

心理描写は、小説の登場人物か第三者的な語り手の視点で描かれることが多いけど、「心を読める」七瀬が主人公になることで、その両方がミックスされた視点が構成されている。

さらに七瀬が自分の能力の出自を明らかにせんとして心理学を学んだ過去を持つことが、心理描写に心理学的な知見を当てはめることの根拠になっている。

おそらく、第三者的な視点のまま心理学用語を用いていたら、よりスノブな香りのする文章になっていたのではないか。

そういう意味で、心的構造を心理描写に自然に持ち込めているように思う。

レビュー投稿日
2018年7月1日
読了日
2018年7月21日
本棚登録日
2018年7月1日
3
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