作家初期の短編集。ユーモアあふれる文体と展開はデビュー当時から健在でした。
天藤 真(てんどう しん、本名遠藤晋、1915年8月8日 - 1983年1月25日)は、日本の推理作家。
東京都生まれ。東京帝国大学国文科卒。同盟通信社記者を経て、戦後は千葉県で開拓農民となる。また千葉敬愛短期大学講師も務める。寡作ながらユーモアとウィットに富んだ文体、状況設定の巧みさと読者の意表を突く展開の作風が特徴的である。現在、ほとんどの作品が創元推理文庫に入っている。
1962年旧『宝石』に投稿した『親友記』が宝石賞に佳作入選して、作家活動を開始。また同年『陽気な容疑者たち』が第八回江戸川乱歩賞の最終候補となり、大下宇陀児らの推薦を得て翌年刊行に至る。
1963年『鷹と鳶』で第二回宝石賞を受賞。
1979年『大誘拐』で第三十二回日本推理作家協会賞を受賞。
作品リスト:
『陽気な容疑者たち』(1963年 東都書房 / 1980年 角川文庫 / 1995年5月 創元推理文庫)
『死の内幕』(1963年 宝石社 / 1981年 角川文庫 / 1995年3月 創元推理文庫)
『鈍い球音』(1971年 青樹社 / 1980年 角川文庫 / 1980年 日本文華社 / 1992年 青樹社 / 1995年6月 創元推理文庫)
『皆殺しパーティ』(1972年 サンケイ新聞社出版局 サンケイノベルス / 1980年 角川文庫 / 1997年3月 創元推理文庫)
『殺しへの招待』(1973年 産報 サンポウ・ノベルス / 1980年 角川文庫 / 1997年5月 創元推理文庫)
『手紙-殺しへの招待-』としてテレビドラマ化された。
『わが師はサタン』(1975年 立風書房 / 1980年 徳間文庫 / 2000年9月 創元推理文庫) - 立風書房・徳間文庫版では鷹見緋沙子名義。
創元推理文庫版には短編「覆面レクイエム」を収録。
『炎の背景』(1976年 幻影城ノベルス / 1981年 角川文庫 / 2000年3月 創元推理文庫)
『死角に消えた殺人者』(1976年 KKベストセラーズ ベストセラー・ノベルズ / 1981年 角川文庫 / 2000年5月 創元推理文庫)
『大誘拐』(1978年 カイガイ出版 / 1979年 トクマ・ノベルズ / 1980年 角川文庫 / 1990年11月 トクマ・ノベルズ【新装版】 / 1996年5月 双葉文庫[1] / 2000年7月 創元推理文庫)
『絶命詞 自選推理小説集』(1979年 双葉社)
収録作品:逢う時は死人 / 鷹と鳶 / 穴物語 / 金瓶梅殺人事件 / 死の色は紅 / 絶命詞
『善人たちの夜』(1980年 トクマ・ノベルズ / 1996年10月 創元推理文庫)
『遠きに目ありて』(1981年 大和書房 / 1992年12月 創元推理文庫)
収録作品:多すぎる証人 / 宙を飛ぶ死 / 出口のない街 / 見えない白い手 / 完全な不在
『あたしと真夏とスパイ』(1982年9月 大和書房)
収録作品:親友記 / 星を拾う男たち / あたしと真夏とスパイ / 背が高くて東大出 / 隠すよりなお顕れる / 七人美登利
『犯罪講師』(1982年10月 角川文庫)
収録作品:犯罪講師 / 共謀者 / 天然色アリバイ / 目撃者 / 誘拐者 / 日本KKK始末 / 採点委員 / 死神はコーナーに待つ
『雲の中の証人』(1983年3月 角川文庫) - 創元推理文庫刊の同題の短編集とは収録作品が異なる。
収録作品:雲の中の証人 / 逢う時は死人 / 赤い鴉 / 公平について / 悪徳の果て / 或る殺人
『完全なる離婚』(1984年1月 角川文庫)
収録作品:鷹と鳶 / 夫婦悪日 / 密告者 / 重ねて四つ / 完全なる離婚 / 崖下の家 / 私が殺した私 / 背面の悪魔 / 三枚の千円札 / 純情な蠍
『極楽案内』(1985年4月 角川文庫)
収録作品:金瓶梅殺人事件 / 極楽案内 / 三匹の虻 / 袋小路 / 夜は三たび死の時を鳴らす / 真説・赤城山 / われら殺人者 / 死の色は紅
『日曜探偵』(1992年5月 出版芸術社)
収録作品:塔の家の三人の女 / 誰が為に鐘は鳴る / 日曜日は殺しの日
『もだんミステリーワールド(10) 天藤真集』(1998年4月 リブリオ出版) - 大活字本、監修:中島河太郎
収録作品:犯罪は二人で / 塔の家の三人の女
『親友記』(2000年11月 創元推理文庫)
収録作品:親友記 / 塔の家の三人の女 / なんとなんと / 犯罪講師 / 鷹と鳶 / 夫婦悪日 / 穴物語 / 声は死と共に / 誓いの週末
『星を拾う男たち』(2001年1月 創元推理文庫)
収録作品:天然色アリバイ / 共謀者 / 目撃者 / 誘拐者 / 白い火のゆくえ / 極楽案内 / 星を拾う男たち / 日本KKK始末 / 密告者 / 重ねて四つ / 三匹の虻
『われら殺人者』(2001年3月 創元推理文庫)
夜は三たび死の時を鳴らす / 金瓶梅殺人事件 / 白昼の恐怖 / 幻の呼ぶ声 / 完全なる離婚 / 恐怖の山荘 / 袋小路 / われら殺人者 / 真説・赤城山 / 崖下の家 / 悪徳の果て
『雲の中の証人』(2001年5月 創元推理文庫) - 角川文庫刊の同題の短編集とは収録作品が異なる。
収録作品:逢う時は死人 / 公平について / 雲の中の証人 / 赤い鴉 / 私が殺した私 / あたしと真夏とスパイ / 或る殺人 / 鉄段 / めだかの還る日
『背が高くて東大出』(2001年7月 創元推理文庫)
収録作品:背が高くて東大出 / 父子像 / 背面の悪魔 / 女子高生事件 / 死の色は紅 / 日曜日は殺しの日 / 三枚の千円札 / 死神はコーナーに待つ / 札吹雪 / 誰が為に鐘は鳴る
『犯罪は二人で』(2001年9月 創元推理文庫)
収録作品:運食い野郎 / 推理クラブ殺人事件 / 隠すよりなお顕れる / 絶命詞 / のりうつる / 犯罪は二人で / 一人より二人がよい / 闇の金が呼ぶ / 純情な蠍 / 採点委員 / 七人美登利 / 飼われた殺意
『逢う時は死人 昭和ミステリールネサンス』(2021年3月 光文社文庫) - 編:山前譲
収録作品:親友記 / 逢う時は死人 / 犯罪講師 / 鷹と鳶 / 穴物語 / 共謀者 / 星を拾う男たち / 日本KKK始末
(ウィキペディア)
- 感想投稿日 : 2022年4月30日
- 読了日 : 2022年4月30日
- 本棚登録日 : 2022年4月30日
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