【before】この本を読む前の私は、これらを知りませんでした。
・レゴファン同士が交流できる子供向け SNS レゴライフの存在。
・レゴの強みは「自社の競争力を明確に理解し、そこに資源を集中していること」
価値を生み続けるための4条件
1.自分の強みを理解すること。
2.継続的に成果をアウトプットする仕組みを作ること。
3.コミュニティを育み、つながりを強化すること。
4.存在意義を明確に発信すること。
・持続しなかった原因の1つは「全てを自分たちで手がけようとした」
・有時は存亡に関わる危機が差し迫っている状態、既成概念を打ち破る必要がある。根本的な問題に関わるのであれば塵一つ放っておかない。
・レゴの価値とはビルディング・エクスペリエンス(組み立て体験)ブロックで遊ぶことによって得られる楽しさを提供すること。
・変化に備えるためには、予測するよりも自分たちの存在意義を問い直す。
・ユーザーの想像力を刺激する新しい組み立て体験こそ、レゴの競争力の源泉。
・レゴの本当の素晴らしさを知っているのは他ならぬファン。彼らは社内デザイナーが思いもつかない斬新なアイディア&それを1日中考えていられる愛着もある。
・レゴファクトリー(後のレゴデザイン By Me)パソコン上で仮想レゴブロックを組み立てる。組み立て順番も記録するため、プロセスを説明書として出力可能。
・レゴマインドストームは、モーターやセンサーを内蔵したレゴブロックを使ってロボットなどを作れる上級者向けのセット。
・発売から1週間も経たないうちに米スタンフォードの学生がレゴのプログラミングソフトを解析、好きなようにプログラムを書き換える方法を発見した。
・その後、ソフトを改良してもいい権利をライセンスに盛り込んだ。方針転換後、マインドストームの利用者はさらに膨れ上がった。
・「子供達はレゴを使って自分だけの遊び方を生み出すことができる。レゴが示す遊び方はほんの一例に過ぎない」←遊びのシステムの本質
・レゴアーキテクチャーは玩具店だけでなく、美術館や博物館などにもレゴを展開。新しい販路を開拓した。
・高級感を謳ったレゴアーキテクチャーの平均単価は通常の子供向け製品の2.5倍以上、収益性が向上した。ブロック自体の製造単価は変わらないが、ブロックの価値は作り上げる世界観次第で大きく引き上げられることが分かった。
・レゴマインドストームのハッセンプラグや、レゴアーキテクチャーのタッカーなど、ファンの間で神とも称えられる突き抜けたファンの存在。
・ファンコミュニティの頂点に立つレゴ認定プロフェッショナル、三井順平。
・子供の興味を掴んで放さないテーマを探すことこそ、教育の本質。
・人は手を動かして何かを作ることで、内在するイメージや心理を構築していく。→コンストラクショニズム
・レゴシリアスプレイ内の課題となるのは抽象的イメージやアイデンティティ。
・レゴブロックという共通言語を介すると、自分の概念が想像以上にスムーズに伝わる体験をする。アイデアを分かりやすく形にして他人と齟齬なく共有できる。
・楽しいが苦しい「ハードファン」この状態にいるほど集中、成果も生まれやすい。
・人生の選択肢も、明確な判断基準があってこそ決断できる。この基準をシリアスプレイではシンプル ガイディング プリンシプルと呼ぶ。
・創造力は身につけるものではなく、解放するもの。
【気づき】この本を読んで、これらについて気づきを得ました。
・課題に気づき、問いを立て、試行錯誤を重ねながら自らの頭で答えを導き出す。ここに本来の人間の価値がある。問いも答えも人の数だけ存在する。
・内省ができる組織である限り、強さが簡単に色褪せることはない。
・すべき決断は変わらないのにタイミングが違うと結果が伴わない。しかし、いつが適切なのかはやってみないと分からない。マネジメントの難しさ。
・リストラの期限を決める。危機下でモチベーションを維持するには「いつまでこの状況に耐える必要があるか」を明確に示す。
・とにかく生き延びることに集中。成功したら、もう一度成長のための「組織とビジネスモデルの再構築」に取り組む。
・レゴブロックもピアノと同じ。自由に音楽を奏でても楽しめるが、最初は様々な曲をお手本に楽譜を見て演奏する。まずは子供たちが奏でたくなる楽譜を作る。
・イノベーションの3段階「既存のものを改善・組み合わせる・全く新たに作る」
・使えるものが限られる時こそアイデアが生きる。革新は制約があるから生まれる。
・生産体制にデジタル技術を組み込み、製造したブロックは種類ごと ID 識別子を付与。情報管理システムを整備&在庫状況も可視化。
・利益やキャッシュフローは酸素のようなもの。生きていくために最低限必要だが、それ自体を求めて事業をしているわけではない。
・子供たちが創造的思考を通じてアイデアや知識を自分の力で発見できると、これまでの教育とは比較にならないほど強い記憶として残る。
・ファシリテーターや他の参加者の質問に答えるうち、作り手は自分の中の漠然とした概念やアイデアがレゴで組み立てた作品を通して言語化できる感覚をつかむ。
・自分が大切にしている価値を極めて明瞭な言葉で表現、他の参加者と共有できるようになり、別人のように自分の強みをすらすらとノートに書き出せる。
・戦略とは、意思決定をする際の判断基準を決めること。
・リーダーシップや理念等、概念の多くは人によって捉え方が違う。シリアスプレイではこの差異をレゴを使って言語化、互いの考えの理解を促す効果がある。
・出発点を揃えた上で議論が進められるようになる。
・発言力のある2割ほどの参加者が、会議の議題の8割を独占することが多い。
・シリアスプレイの成功で最も大切→ファシリテーターが設定する的確な質問。
・人間の創造性を解放するには安心できる人間関係が必要。そのために「自分の居場所がある」というコミュニティが大切になる。
・どんな仕事も、その人が面白がる以上にパフォーマンスを発揮することはない。
・人は手を動かしながらものを作ることで、無意識にやりたかったことや大事にしたかった考えに気づく。レゴシリアスプレイは現代版の箱庭療法。
【TODO】今後、これらを実行していこうと思います。
・最優先事項はスピード。
・優れたパートナーがいるなら積極的にアウトソースしてもいい。
・子供達の人生に何かいい影響を与えたい。
・まずは多角化した事業を止め、事業の的を絞る。
・子供たちの興味を掴んで放さないような魅力的な教材を用意する。
- 感想投稿日 : 2024年10月16日
- 読了日 : 2024年10月31日
- 本棚登録日 : 2024年10月4日
みんなの感想をみる