グランド・フィナーレ (講談社文庫)

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本棚登録 : 698
レビュー : 85
著者 :
i-CHIHIROさん 0129 阿部 和重   読み終わった 

表題作の他、「馬小屋の乙女」、「新宿 ヨドバシカメラ」、「20世紀」を収めています。

表題作は、主人公の37歳の「わたし」が、子供服売り場で娘へのプレゼントを探す場面から始まります。

「わたし」が語るにつれ、離婚して妻と娘と別に暮らし、その離婚の事情が「わたし」の性癖によるものと、徐々に明らかになります。

職も失い、帰郷後、そこで出会ったふたりの小学生の女の子から、ある依頼を受け、子どもの世界観は、大人より狭く短いことに気づかされます。

「わたし」のもつ性癖からすれば、心のうちに燃えるコダワリがあってもいいのに、そのコダワリとの間に、どこか冷静においた距離を感じます。

私が思い描いていた1点にコダワリをもつ人物像とは異なる、****らしくない冷めたズレにより、「わたし」に対する妙な興味が、不快な気分を抱えながらも、この小説を読み進む原動力でした。

レビュー投稿日
2013年7月26日
読了日
2012年10月25日
本棚登録日
2013年7月26日
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