やや野球ども

  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年12月23日発売)
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感想 : 3
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立川の場末のバーに通う揃いも揃ってうだつの上がらないが人には言えないちょっとした特殊能力を持つサラリーマン9人が、バーのマスターの誘いに乗せられ野球チームを組むことになる。野球などやったこともない9人だが、マスターの知り合いのスポーツ新聞記者のコラムに掲載されたことでやる気を出し、そして草野球大会の優勝のご褒美があのジャイアンツとの対戦。毎週の特訓を繰り返し、果たして対戦は叶うのか?

と、いうスポーツ親父物語なのだが、なにせ野球に関しては御託が多い。と、言うのか微に入り細に入りの野球規則の穴とか配球による守備位置の変更とかプロでもないのに針の穴を通すようなコントロールを前提とした配球のリードとかが草野球にあるまじき典型的な「読むスポーツ」になってしまっている。いや、小説なんだから読む野球は陶然だが、それは読者のほうほうがそうあるべきであり、小説の中の登場人物がそれではスポーツ小説に求められる爽快感とか弾ける躍動感などが感じられないのが残念だ。

浅暮三文の小説は「広告放浪記」「ラストホープ」等を過去にあり読んだ記憶があるが今回は野球物ということで期待度大で買ったもの。上下二段組みでかなりの分量なので心して読みだしたのだが・・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説その他
感想投稿日 : 2012年1月23日
読了日 : 2012年1月23日
本棚登録日 : 2011年12月23日

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