急性の脳腫瘍で入院している夕夏は、医師の態度から最悪の結果を察し、絶望していた。
その夜、目の前に男が現れて言う、「君の命を助ける代わりに、大切な物を奪う」と。目が覚めると夕夏は、ここ2年間の記憶を失っていた……。
不運ではありながら、優しく幸せでドラマチックな恋愛小説。
2年間の記憶がない夕夏は、任されていた仕事も思い出せず、最近の人間関係もリセットされてしまっており、最初は戸惑いながら手探りで何とかしようとするのですが、記憶を消した男や、疎遠だった家族、職場の仲間と交流を深めるうちに徐々に立ち直っていきます。
恋愛・親愛・家族愛と、様々な愛に溢れたラストシーンは素敵でした。
また、”彼”の行動・言動のひとつひとつに隠された、愛情や恐怖、祈りを考えると、一途な気持ちにぐっときます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
恋愛
- 感想投稿日 : 2022年8月1日
- 読了日 : 2022年8月1日
- 本棚登録日 : 2022年8月1日
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