田辺聖子の百人一首という本の中に同書の名前が出てきて気になったので読んでみた。小説かなと思って買ったけど小説ではない、、解説本みたいな感じ。
古典作品中の鬼にまつわる話。今昔物語からの引用が多い。
鬼に纏わり付かれる人の話や芸術に通じてる鬼、恋焦がれて鬼になる人…恐ろしさもあるが、それぞれ人間味もある。
昔(平安時代や鎌倉時代など)はあやかしや鬼がいると当たり前に信じられてきて、現代ではなかなか鬼がいる、とは信じられていない。
だが本当は、鬼というものは人間の心に潜むものであって、誰しも鬼になり得るし、現代でも自分でも起こり得るのだなと感じました。(シャーマンキングという漫画で、アンナが鬼を生み出していたのを思い出した)
「水に溶ける鬼」という小野篁の話が一番好き。
亡くなって幽霊になった妹をいつまでも愛し続ける篁…素敵でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年1月3日
- 読了日 : 2020年1月3日
- 本棚登録日 : 2020年1月3日
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