お孵り (1) (角川ホラー文庫)

  • KADOKAWA (2019年10月24日発売)
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本棚登録 : 262
感想 : 26
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横溝正史ミステリ&ホラー大賞読者賞受賞作。因縁深い閉ざされた村、謎めいた儀式、そして起こる惨劇。こういう要素が大好きなら一気に取り込まれてしまうこと間違いなしのホラーです。
冒頭からいきなり「津山三十人殺し」のような過去の事件が語られ、これだけでもうわくわく。そして期待にたがわず進む不穏すぎる物語。うわー、もうこういうの大好きとしか言いようがありません。ハイスピードでぐいぐい読まされました。「生まれ変わり」の伝説があることによる死生観の違いは、当事者にしてみれば穏やかにも思えるのかもしれませんが。部外者からしてみればとんでもなく不気味な部分もあって。主人公と村人たちとの温度差が実に切実に怖さを感じさせられます。
そして後半からのまさかと思えるほどにパワフルすぎる展開に絶句。だけど怖いばかりでもなく、しんみりとさせられる部分もあって、読後感は悪くありませんでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2020年11月23日
読了日 : 2020年11月23日
本棚登録日 : 2020年11月23日

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