江戸川乱歩賞受賞作。過去に小学校で起こったひとつの殺人事件の真相を、ドキュメンタリーとして追いかけるミステリ。さらにその事件を彷彿とさせるようにして起こる数々の悪質な事件と現場に残されたメッセージ。「道徳」という言葉が実に不気味な印象です。
次々新しい事件が起こったりするわけではないけれど、謎は魅力的で引きつけられました。冤罪を疑って行われる事件の考証もミステリ好きには面白くて。動機はちょっとあっけにとられてしまいましたが(そんなんありっ!?)。これが誰のための物語だったのかを思えば、たいした問題じゃないかな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2015年10月17日
- 読了日 : 2015年10月17日
- 本棚登録日 : 2015年10月17日
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