
長編「夏至祭の果て」と、短編9編が収録。
「夏至祭の果て」は、キリシタンをテーマにした壮大な物語。この時代背景についてはあまり詳しく知らなかったので、いろんな意味で衝撃でした。キリスト教布教のかげに、これほどの悲惨な事実があっただなんて。そこまでしても信仰を守ろうとする人々の想いは立派と言えば立派なのだけれど、傍から見ればどうしてそこまで、というのも確か。微妙な立ち位置にいる主人公の目線は、そのまま読者のものと重なる気がしました。
短編は時代物が多かったかな。お気に入りは「清元 螢沢」。ほんの短い物語だけれど、美しい情景が目に浮かびました。
- レビュー投稿日
- 2013年7月19日
- 読了日
- 2013年7月19日
- 本棚登録日
- 2013年7月19日
『皆川博子コレクション2夏至祭の果て』のレビューへのコメント
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