チグリスとユーフラテス

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本棚登録 : 594
レビュー : 116
著者 :
cecilさん 女性におすすめ   読み終わった 

私が中高生時代の時に読んだ本なのですが、鮮烈なまでに印象に残った作品です。私のパーソナリティに影響を与えたと言っても過言ではないかもしれません。せひ、若い女性に読んでもらいたい作品です。

いつもだと読んですぐにレビューを書くか、時間が立っている場合は実際に本をめくりながらレビューを書くのですが、今回は本が手元にないので下記レビューに誤りがあったらごめんなさい。
でもものすごく印象に残った作品なのでぜひレビューしたいと思って書きました。

SFはあまり好みではないのですがこれは別格。(逆にSFファンには受け入れられないかもしれない)
口語調の文体がまた、登場人物一人一人の心情をリアルに伝えるので感受性の強い方はとにかく感情移入をしてしまうでしょう。

惑星ナインでただ一人の人間になってしまったルナが主人公。
話し言葉も子供っぽいフリフリ系ロリコンスタイルな老婆です。
そんな彼女はコールドスリープの状態にある女性達を次々と目覚めさせます。
抱えた過去もコールドスリープに入る経緯も性格もバラバラな3人の女性について書かれた章はとにかく一つ一つが重いですが、読むたびに“女としての自分”を考えさせられました。

マリア・D
生殖機能検査に合格した特権階級でありながら妊娠できずにいた女性。『繁殖』に生きた女性。
愛と出産について濃く書かれた章です。とにかく彼女の悲痛なまでの心の叫びにはやられました。

ダイアナ・B・ナイン
惑星管理局員として、感情を抑え、理性で行動してきた女性。
文体も論文調というかきっちりした性格が現れています。
いわゆるワーキングウーマン。『仕事』に生きた女性。

関口朋美
両親の家系が全員苗字を持つという特権階級。彼女はその中でも純粋でプライドも人一倍高い。
そして芸術的センスに恵まれた画家。『芸術』に生きた女性。

レイディ・アカリ(穂高灯)
惑星ナインの女神。90歳。
惑星ナインの発展という『生きがい』に生きた女性。

コールドスリープから目覚めた女性達それぞれに対して「あなたが生きて、やってきたものの結果が自分だ」と彼女たちに告げます。
そう、ルナは人間への復讐のためにコールドスリープから彼女たちを目覚めさせたんです。

ある意味、残酷でぞっとする展開だけどルナを目の当たりにした時の彼女たちが導き出す答えにそれぞれ心を打たれました。
人間はどんな時でも『生きる意味』を求めてしまう生き物なんだという事を実感しました。

とにかく鳥肌が立つほど感動しました。

この本、ぜひ再読したいです。
子供の頃に読んだ本ですが、大人になった今ならまた違う思いを抱くかもしれません。

レビュー投稿日
2013年12月11日
読了日
2001年月
本棚登録日
2013年12月11日
1
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