20年ぶりくらいに読んでみた。若かった当時よりは文語体への抵抗も少なくなり、味わって読めた。
それにしても、岩波版では「舞姫」はほんの28ページのみ。その凝縮された文量で、100年先まで名を轟かすことの凄まじさよなぁ…。すでにストーリーが分かっているとはいえ、ドイツの凍える冬の色彩が目に見えるかのよう。豊太郎が選んだ結論だけを見れば「酷い」で終わってしまうかも知れないが、明治の日本の世情や、現代とは全く違う立身出世にかける想いなどを踏まえて感情移入して読むと、エリスと豊太郎、それぞれの苦悩が胸に迫る。
舞姫以外の話も圧倒的な悲恋ストーリー。現代語訳でも何でもよいので、若い人には多感な時期のうちに読んでおいてもらいたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年5月5日
- 読了日 : 2019年5月5日
- 本棚登録日 : 2019年5月5日
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