「フェルメールとスピノザ」を読み終えて3週間位かな、その時にかなさんからオススメされ&多くのブク友さんの評価も高く&本屋大賞ノミネート作、こりゃ読まない訳にはいきません^^;
なので、図書館で予約...ざっくり150人待ち位まで来ましたが...
待てるかーぃΣ ( ̄口 ̄)!!
(私の後に順番待ちをしているみなさん、キャンセルしたので、待ち人数は1人繰り上がりましたよ)
ってな訳で、ツタバにて読み終えました♪
(本日朝から6冊目...さすがにもう一杯coffee買って来よっかなぁ...)
うん、いいんじゃないですか。
「スピノザの診察室」ってタイトルからもう少し難解な感じを受けるかと思っていましたが、これはキライな人は少ないと思います(*^^*)
スピノザっぽいと言うか、哲学っぽいところは少しありましたもんね。
世の中の医者は二種類の人格を抱えている。
科学者と哲学者という二種類だ。
哲学の方向に振り切れた医者は、現場じゃ使い物にならない。
マチが尋常じゃないのは、一流の科学者でありながら、哲学者としても凡庸でない点だ。
↑こう評されるのが、本書の主人公で消化器内科医の雄町哲郎。
終末期医療を考えると答えは決して1つではないんだろう。
でも、そんな状況だからこそ人に寄り添えるお医者さんは素晴らしいですね。
「神様のカルテ」シリーズもなかなか手にすることが出来ていませんが、いつか、きっと、そのうちに...
<あらすじ>
内科医の雄町哲郎が主人公の医療小説です。彼はかつて大学病院で将来を嘱望される消化器内科医でしたが、妹が難病で早逝し、その遺児である甥っ子の龍之介を育てるために大学病院を去り、地域病院で働いています。物語は、マチ先生が患者と向き合い、彼らの生死に向き合う様子を描いています。
京都の町中の総合病院に勤める哲郎は、天才的な内視鏡技術を持つが、今はその腕を振るう機会はほぼない。病気に関して奇跡は起きないが、患者一人一人と向き合い、顔を見ながら寄り添い、時には看取る静かな生活ーーーそういうどこか厭世的な生き方が、タイトルのスピノザにつながるのかなぁと読者は考えさせられます。哲学的なことはよくわからないですが、こういうお医者さんは患者にとって理想的です。いくつかの患者の「死」が淡々と描かれ、特に最後の患者の話には静かな感動がありました。
本作は、医療が題材ですが「奇跡」は起きません。腹黒い教授たちの権力闘争もないし、医者が「帰ってこい!」と絶叫しながら心臓マッサージをすることもない。しかし、奇跡や陰謀や絶叫よりもはるかに大切なこと。今は、先の見えない苦しい時代です。けれど苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるというものでもないでしょう。少なくとも患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選びませんでした。彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものです。すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。
本の概要
現役医師として命と向き合い続けた著者が到達した、「人の幸せ」とは。
累計340万部突破のベストセラーシリーズ『神様のカルテ』を凌駕する、新たな傑作の誕生!
その医師は、最期に希望の灯りをともす。
【あらすじ】
雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かった時、最愛の妹が若くしてこの世を去り、 一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。 哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが……。
●著者より 読者の皆さまへメッセージ
医師になって二十年が過ぎました。
その間ずっと見つめてきた人の命の在り方を、私なりに改めて丁寧に描いたのが本作です。
医療が題材ですが「奇跡」は起きません。
腹黒い教授たちの権力闘争もないし、医者が「帰ってこい!」と絶叫しながら心臓マッサージをすることもない。
しかし、奇跡や陰謀や絶叫よりもはるかに大切なことを、書ける限り書き記しました。
今は、先の見えない苦しい時代です。
けれど苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるというものでもないでしょう。
少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選びませんでした。
彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものです。
すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。
本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはありません。
(夏川草介)
●著者プロフィール
夏川草介(なつかわ・そうすけ)
一九七八年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。⻑野県にて地域医療に従事。二〇〇九年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は二〇一〇年本屋大賞第二位となり、映画化された。他の著書に、世界数十カ国で翻訳された『本を守ろうとする猫の話』、『始まりの木』、コロナ禍の最前線に立つ現役医師である著者が自らの経験をもとに綴り大きな話題となったドキュメント小説『臨床の砦』など。
- 感想投稿日 : 2024年3月9日
- 読了日 : 2024年3月9日
- 本棚登録日 : 2024年3月9日
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