反乱のボヤージュ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2004年8月20日発売)
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本棚登録 : 640
感想 : 66
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多分東大をモデルにした首都大で、古い学生寮の廃寮を巡り大学当局と自治会との対立が深まる中、自治権を持った管理者を1人置く事で譲歩すると大学側が持ちかける。条件を受け入れた学生側だったが、来た管理者は元機動隊の屈強な壮年男性だった。学生たちは彼に対し疑いの眼差しを向け大学側の犬として警戒していたが、次第に彼らとの間に絆が生まれ始めるのであった。
そんな彼らに対して、大学側は姑息な手段で廃寮を強引に推し進めようと画策する。

爽やかな学生小説で、管理者も武闘派ながらも穏やかで優しい人の心が分かる大人。学生たちも基本流される現代の若者だけれどもみんな素直で真っ直ぐ。読後感もなかなかよかった。でもやはり大人目線で見ると子供の甘えの部分が見えてしまうのも確か。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年3月11日
読了日 : 2016年3月11日
本棚登録日 : 2016年3月11日

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