前作でのびのびと育ち、グリーンゲーブルズにもプリンスエドワード島にも欠かせない存在となっていったアン。
本作では母校に教師として赴任して、新任教師の悩みに頭を悩ませ、新たにマリラが引き取った双子の面倒を見たりと、てんやわんやの大騒ぎです。
前作の圧倒的なパワーと比べると、静かで落ち着いた佇まいの本になっています。八方破れのエネルギーを持っていたアンが、その魅力と力をぐっと内に溜めて花のように開いていく回がこの本です。
あっという間に大人になってしまうわけなんですが、そもそも大人の基準が今と違いますからね、相当精神の成熟度が高いです。
アンの滑稽な所がスポイルされつつ、時折顔を出すどじっぷりが絶妙でホッとします。なんていうか、小さくて可愛らしかった親戚の少女が、思慮深い女性になってしまったようで、なんとなくさみしく感じてしまうので、変わってないなあアンなんて思ってニヤリとしたりして。
次作はアンが大学に入学する話なので、とうとうグリーンゲーブルズを離れます。ここからは僕は知らない話になるので、未知の世界になります。ワクワクです。
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- 感想投稿日 : 2020年5月18日
- 読了日 : 2020年5月15日
- 本棚登録日 : 2020年5月15日
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