廃墟に乞う (文春文庫)

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本棚登録 : 1215
レビュー : 194
著者 :
ありんこゆういちさん  未設定  読み終わった 

休職中の刑事にプライベートを通じて捜査依頼が来るというのはなかなか考えにくいのですが、日本では不倫調査ぐらいしかしない私立探偵の代わりにと考えれば若干リアリティーは有ったりします。
或る事件に関わってPTSDになってしまい、それを癒すための休職なのですが結構逆効果になりそうな内容も有ったりで、大丈夫か?仙道?と心配になる事もちらほら。
表題作がとにかく面白いのでお勧めではあるのですが、一番PTSDに悪いのではないかと思うような話でもありました。
表題作の題名は本の題名でもあるのである意味リーダートラックなのでさすがの出来で、廃墟と貧困と殺人が絡み合ってやるせない気持ちになりました。

僕にとっては「警官の血」で受賞出来なかった時点で直木賞に不信感が有ったりしたのですが、佐々木譲さんが受賞したのは単純にうれしかったです。でも、なんでこれやねんと読みもしないでぶーたれていたのは内緒です。
読んでみたらば十分に面白かったので特に異論も無いのですが、やはり受賞作を中心に読んでいく人達にはこの作品よりも「警官の血」から入って佐々木譲の豊饒な魅力にはまって欲しかった。これ読んで分かった気になって欲しくないというのが偽らざる正直な気持ちでした。

レビュー投稿日
2015年9月21日
読了日
2015年7月26日
本棚登録日
2015年9月17日
3
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