裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (atプラス叢書 16)

著者 :
  • 太田出版 (2017年2月1日発売)
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本棚登録 : 2218
感想 : 179
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少女達にインタビューするだけではなく、完全に彼女達の人生の一部に関わってしまうスタンスで書かれたルポタージュです。
ルポタージュの定義をよく分かっていないのですが、客観的視点が欠けているのがマイナスになりそうな感じではあります。でもその踏み込み方が感動を呼ぶのも確かです。
本当なら中学や高校に通っているレベルの女の子たちが、妊娠し子供を産み、DVを受けたり性的暴行を受けたりしながら、それでも生きて行こうとする姿は胸が痛むし、それでも前を向いて進む姿には涙が流れそうです。
生家の貧困やネグレクトからそういう道を選ばざるを得なかった少女が、この本の大半を締めますが、彼女たちが負の連鎖を断ち切れるのか未知数ではあります。
中には脳性麻痺の子供を抱えて看護師を目指す子もいます。他の子たちも光に向かって歩ける子ばかりなので、幸せになれる事を祈るばかりです。

虐待やネグレクトを受けた子供が親になると、どうしても加害者になる可能性が高いと言われています。いつの時代も一定数います。僕の子供時代も周囲にいました。お母さんの手料理食べたことないなんて子もいました。今どうしているんだろうと思います。みんな幸せになっていますように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年7月24日
読了日 : 2019年7月24日
本棚登録日 : 2019年7月24日

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