言葉のない絵本。
圧政に苦しむ国から海を越えて遠い地までやってきた出稼ぎの男が目にしたのは、まるでユートピアのような美しく温かな世界だった…。
異邦人の目線からつづられる見たことも聞いたこともないような世界の物語は、読む人を温かい感動に包んでくれる。
セピア色の色調に包まれ、柔らかな曲線を特徴とするShaun tanのドローイングは、どこかヴィンテージの絵本のような風合いに満ちている。それはどこか知れぬ世界の昔話のようでもあり、あるいは忘れられてしまった未来のお伽話のようでもある。
年齢を問わず、誰が見てもその奥行きのある世界観に魅了されるにちがいない素晴らしい一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2013年2月22日
- 読了日 : 2013年11月15日
- 本棚登録日 : 2013年2月22日
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