海外に拠点を構え、ノーベル賞候補者と呼ばれるような独創的な研究活動を行っている7人の研究者へのインタビューを通じ、日本の研究環境の窮屈さと、海外の自由さ・素晴らしさを印象付けようとしている本。成功した研究者の生い立ちや、若い頃の経験を知ることができる、という意味では興味深い内容の本である。ただ、環境の良し悪しに関しては人によって適性が違うだろうし、わざわざ海外まで出ていって成功した人は、日本より海外の方が水が合っていたからこそ成功できたワケなので、そういった人ばかり集めて1つの結論を導こうとするのは無理がある。日本に留まって息苦しい思いをしている人を日本に縛り付けることは良くないのと同様、海外適性が低い人を無理やり日本の外に出そうとするのも良くないと思う。(適性が高いか低いか、行ってみないと分からない面もあるので難しいところだが、行ってから低いと判明するのは悲劇である)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
教育・研究
- 感想投稿日 : 2012年8月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年8月26日
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