村田エフェンディ滞土録 (角川文庫)

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レビュー : 373
著者 :
もなかさん  未設定  読み終わった 

2014.10.30 am2:10 読了。
異文化理解とよく言うが、そもそも「異文化」という考え方が、性に合わない。「異」なんて使わずに、もっと柔らかい適当な語はないだろうか。境界線なんてはっきり引かない、境界線の太さをもっと広くした表現はないのか。いっそのこと境界線を幅広に拡大し続けて、内と外という区別をなくしたい。外国と日本。国という線を消してはじめて、個人として違う文化的背景や、風土を持った人(=外国人)に、もっと寛容になれるのではないか。けれども国の概念がなかったら、成立しないのが現代。「およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない」(84頁)この考え方は大切だと思う。ただずっとこの考えを持ち続けるのはきつい。情報量もやるべきことも膨大すぎてつぶされそう。妥協点をどこにするかが課題。

「人の世は成熟し、退廃する、それを繰り返してゆくだけなのだろうか」ー「ええ、いつまでも繰り返すでしょう。でもその度に、新しい何かが生まれる。【略】繰り返すことで何度も学ばなければならない。人が繰り返さなくなったとき、それは全ての終焉です」(97頁)

何かが生まれることは無駄ではない。確かに。変化の可能性は常に維持されるべき。善悪はともかく、その可能性が消えたときが、それの終わりなのだろう。

レビュー投稿日
2014年10月30日
読了日
2014年10月30日
本棚登録日
2014年10月30日
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