すごく好きです、こういう話。自分の好きな話のタイプが分かり易すぎる!語り手がころころ変わるじわじわっとしたミステリって、そんなの好きに決まってる。
「二人の男に恥を見せるのは辛い」っていう言葉の気高さと尊さと潔癖さにうっとりしつつも、私は女なのでこういうときに「悪いのは女なんじゃないの?」ってすぐ勘繰ってしまう。でもこの話、登場人物皆が優しい良い人なのかなって思える救いがある。ただのもやっとさせるだけの話ではないのだ。
「陰鬱なる興奮」ってすごい言葉だなあ、というかこの事件すごく色っぽいシチュエーションなのに直接的な表現が限定されていて、それが余計にむはっと色っぽい。正に陰鬱なる興奮。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・その他活字(昭和以前)
- 感想投稿日 : 2010年6月28日
- 読了日 : 2010年6月28日
- 本棚登録日 : 2010年6月28日
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