時雨の記

  • 文藝春秋 (1994年1月1日発売)
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感想 : 2
4

十数年ぶりに再読。
前回は、美しい大人の恋愛小説。
そう思っただけ、だった。

今回、主人公と年齢が近くなったからか、
相手を思いやる心、焦り、誇り・・・そうした
細やかな想いが、手に取るようにわかり
一行、一行が胸にしみた。
なにげない主人公の言動に涙したり。

やはり、大人にならなければわからない想い、というものは
あり、それがわかったときの歓びは、
まさに年を重ねることの醍醐味だと思った。

人を想うことの美しさ、すばらしさに満ちた小説。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年7月14日
読了日 : 2013年7月14日
本棚登録日 : 2013年7月14日

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