夢野久作の「ドグラマグラ」や寺山修司作品を彷彿とさせる。
描写はあからさまでグロテスク。しかしストーリーは着実に進んでいく。
18歳以上の成人童貞からのみ抽出されるエキスにより若返りの薬が作れることが解明された。その希少性から1回の抽出に多額の報酬が与えられるという。
当然彼らの社会的地位は向上し、二人の医学者による童貞確保のための激しい攻防が繰り広げられる。
「ドーテイ」たちの形勢逆転劇のほか、下流社会で必死に生きる女性たちや個人の欲で人の形を失っていく権力者の姿など、現代社会の人間心理を反映したシニカルな作品。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
単行本 【小説】
- 感想投稿日 : 2010年3月27日
- 読了日 : 2010年3月27日
- 本棚登録日 : 2010年3月27日
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