嵐が丘 上巻 (新潮文庫 フ 5-1)

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本棚登録 : 66
レビュー : 8
ashisasさん 小説(外国作家)   読み終わった 

サマセット・モームの世界十大小説の一つにも数えられている本作。調べたところ1800年代中盤に出版されたものということで、当時の生活や舞台となるヨークシャーの厳しい自然環境が細やかに描かれています。

いやしかし、話は見事なまでに暗いです。登場人物たちの愛憎の交錯っぷり、特に「憎」の描写については凄いものがあります。
まぁ、考えてみたらモームが挙げる世界十大小説の『ゴリオ爺さん』も矢鱈に陰鬱な作品だったので、彼の嗜好で選ばれている以上、似たような世界観の作品であるということでしょう。

構成としては、隠遁生活のためにヨークシャーを訪れて家を借りたロックウッド氏が、召使の女性の思い出語りを通じて家主であるヒースクリフ氏とその周辺の人々の来歴を知るという、今で言えばごく簡潔な作りとなってます。ロックウッド氏がほとんど個性を出さない無害な人ということもあり(今の感性で言うと口は汚いし態度も悪い人物なので感情移入はしにくいですが)、話の主体はヒースクリフ氏とその周辺に絞られてます。人間関係がかなり複雑になっているので、その辺を理解するのに時間がかかるかも。

世界十大小説を制覇したという方ならともかく、単に海外小説を楽しみたいというぐらいの動機だったら読み切れるかどうかは微妙かと思います。

レビュー投稿日
2014年8月17日
読了日
2014年8月16日
本棚登録日
2014年8月17日
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