主人公には人形であるが故に、いなくなったサラおばさんを探すのに、数々の困難がつきまといます。
まず背がとびきり低く、人間の家を移動するのに大変時間がかかる。人間の前では動けず、夜間の限られた時間だけ(人前で動くと"お人形状態"=動けない人形になってしまう)。ネコがいて襲われる危険がある。…などなど。
ところが、自分達とは全く違う最新式タイプの新しいドールハウスと家族がやってきて、アナベルは親友となる少女と出会います。
人形だけれども、人間のように姿かたち、性格の違いが生き生きと描かれていて、数々のハプニングやサラおばさんの捜索を二人で協力していくさまが、読者の冒険心をくすぐってくれます。
魔法なんてものはない現実的な舞台ですが、児童文学ならではの味わいを見せてくれる魅力的な一冊です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童文学
- 感想投稿日 : 2010年1月5日
- 読了日 : 2010年1月5日
- 本棚登録日 : 2010年1月5日
みんなの感想をみる