3編の作品が入った短編集。
とにかく軽く短いのであっという間に読み終えられる。
私の場合、3時間もかからなかったと思う。
表題作『優しい音楽』は、朝の駅構内で不思議な出会い方をした
僕と千波の恋の物語。
詳しくはネタバレになるので書けないが、半ばくらいまで読むと
話の予想がつく。その予想を少しも裏切ることなく「やっぱり」な
展開。うーむ。
確かに、始まりはどんな形でもいいとは思うのだけれど・・・。
どこか納得がいかない。
愛の形は様々で、愛してしまえば許せてしまう、ということが
言いたいのだろうか?
他の2編もそうだが、設定がわりと非現実的だったり、
突拍子もなかったりする割に、登場人物たちが穏やかに
順応するのが不思議。
私だったら、不倫相手にその子どもを預けられたり、
同棲相手がホームレスのおじさん拾ってきたりしたら
間違いなく怒るけど。
優しくてほのぼのした空気と引き換えに、感情も揺さぶられない。
『図書館の神様』がとても良くて期待しただけに、肩透かしを
くらった感じだった。
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- 感想投稿日 : 2006年12月22日
- 本棚登録日 : 2006年12月22日
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