
自分がこれまでの人生で触れた小説の中で、「家族であることの幸せ」をこれほど見事に書き切った作品は……もう、今後出てこないんじゃないかと思ってしまうくらいに感動した。涙の理由は多分、家族の繋がりに尊さを感じたからなのかもしれない。
サラバ!以来の西加奈子さん作品だけど、やっぱりこの人は本当にスゴい。ため息が出るような比喩表現と、それを過不足なく並べてみせるバランス感覚。「物語」というよりは「小説」であることに意味があるというか、この作品は小説だからこそ光り輝くものになっているのだと思う。
ブクログを使うようになって、初めてひとつの作品からお気に入りフレーズが3つノミネートです。叶うなら星6つつけたいくらいの傑作でした。感服……
- レビュー投稿日
- 2019年9月1日
- 読了日
- 2019年9月1日
- 本棚登録日
- 2019年9月1日
『さくら (小学館文庫)』のレビューへのコメント
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