三浦綾子の自伝3部作の2作目、結婚編。第一部「道ありき」も三浦綾子氏を囲む人々の心の美しさに感動したが、本篇は病気が治り結婚してから「氷点」が入賞するまでの記録で、夫婦の在り方を考えさせられる。
三浦光世氏の、キリスト教に根差した、綾子氏に対する深い愛情に心が洗われる。人間って(少なくとも自分は)もっと汚いものだと思っていたが、本来ここまで美しいものなのか。支えあい、補い合える人に出会い、努力しながらも幸せいっぱいな姿、日々の健康に感謝する姿勢が感動的である。
個人的に印象に残ったのはこの部分。「子供をもうけることだけが結婚の目的だとは、わたしたちは考えていなかった。二人がお互いの人格を尊敬し合いながら、子供のいない夫婦はそれなりに、この世に果たすべき使命があると思っていた。」
愛を受け取るだけでは幸せになれないのかなと思った。
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- 感想投稿日 : 2014年11月19日
- 読了日 : 2012年12月31日
- 本棚登録日 : 2014年11月19日
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