悪の処世術 (宝島SUGOI文庫)

  • 宝島社 (2023年11月1日発売)
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「13歳からの地政学」と並行して読んだが、重複する内容が多くて驚いた。著者は元外務省のロシア関係外交官、佐藤優氏である。彼の洞察力、文章力はすごいと思う。
本書は、近現代の独裁者11人の政治手法、信条、人柄、失敗などを簡潔に説明した本であるが、とても明確に書かれている。
特に興味深かったのは、プーチン大統領、金日成総書記、ヒットラー総督、カダフィ大佐である。本書で初めて知ったこともたくさんあり、面白かった。
独裁政権というと、国民は自由が無くて窮屈な生活を強いられるイメージだったが、その方が政治が落ち着いて良いとする考え方も、特にイスラム教の国ではあると知って、目からウロコだった。自分たちの正義で民主主義を押し付けようとする西側と対立する背景も良く分かった。
こういう本を出版するのはリスクを負うことで、北朝鮮やロシアから著者が狙われないか心配になってしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月10日
読了日 : 2024年4月10日
本棚登録日 : 2024年4月10日

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