風の影 上 (集英社文庫)

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本棚登録 : 1293
レビュー : 194
制作 : 木村 裕美 
あつこさん 小説   読み終わった 

「本を読む者にとって、生まれてはじめてほんとうに心にとどいた本ほど、深い痕跡を残すものはない。はじめて心にうかんだあの映像、忘れた過去においてきたと思っていたあのことばのよいんは、永遠にぼくらのうちに生き、心の奥深くに「城」を彫りきざむ。そしてーその先の人生で何冊本を読もうが、どれだけ広い世界を発見しようが、どれほど多くを学び、また、どれほど多くを忘れようが関係なくーぼくたちは、かならずそこに帰って行くのだ。」
「この無限にひろがる墓場のなかで、ぼくがまったくの偶然から、一冊の知らない本の内側にすべてをつつみこむほどの宇宙を発見したとしても、いっぽうでは、数えきれないほどの書物が、誰に開拓されることもなく永遠に忘れ去られていく。放置された何千万というページ、宇宙や持ち主を失った無数の魂に、ぼくはかこまれているような気がした。そんな本のぺーじたちが、暗黒の大洋に沈んでいくあいだに、この壁のむこうに息づく世界は、日々「記憶」を失っているのだ。自分でも気づかないうちに、しかも忘れれば忘れるほどよけいに賢くなったかのように感じながら。」

スペイン発の本が売れるってすごいんじゃないか、と思って購入。
少し不思議で次々に現れる謎は読者をあきさせない。
バルセロナに行ってみたくなる一冊。あと、スペイン内戦時のこととかも知っているとより楽しいと思う。

レビュー投稿日
2012年8月26日
読了日
2012年8月26日
本棚登録日
2012年8月26日
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『風の影 上 (集英社文庫)』のレビューへのコメント

猫丸(nyancomaru)さん (2013年5月21日)

「次々に現れる謎は読者をあきさせない。」
本に纏わる話だと聞いて読み始めたら、面白過ぎて途中で止められなかった!
しかし続編の「天使のゲーム」は積んである、早く読まなきゃ。。。

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