人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

  • 早川書房 (2018年12月19日発売)
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普通の摂食としての食人はなかった。食人は儀式的なならわし。クール―病などたんぱくプリオン異常の原因となる。

ゴリラとチンパンジーの交尾戦略。
ゴリラは、あらかじめ序列を決めておく。メスの発情期に合わせて戦わなくてすむ。メスは楽。
チンパンジーは、メスの発情期が決まっていない。精子が多い。オスの精巣は類人猿のなかで最大。
ゴリラもチンパンジーも、だれが親かはわからない。子育てに手を掛けない。

メスの発情期がわからなければ、オスはいつも食べ物を運ぶ必要がある。

ラブジョイ説=セックスと食べ物の交換によって一夫一妻制が生まれた、とする説。その反対説が、人間は父親という文化的な役割をもつ、とする説=男性による創造妊娠現象=クーヴァード症候群。

大きな脳と狭い産道、二足歩行のためのジレンマ。人間は一人では子供を産めない=生まれてくることに高度な社会性を必要とする。

肉食は、最初は骨から始まった。

大人になって牛乳を飲めるようになってまだ1万年。
農業をするようになって、ビタミンÐが不足しがちになった。メラノサイトの活性が低くなって皮膚の色が薄くなった。

お腹が膨れるのは、栄養不足(たんぱく質不足)のせい。タワシオルコルという病気。
農業のおかげで、栄養不足、感染症に弱くなった。定住がはじまると、家畜が出現し、病原体が増えた。
農業が始まると死亡率は増えたが、それ以上に出生率が増えた。乳飲み子の間は妊娠できない。農業のおかげで、離乳食が増え、妊娠できるようになった。非農耕民族は3~4年母乳を与えて、出産間隔は4~5年。

犬歯は、オス同士の戦いで重要。オスとメスで犬歯の大きさが変わらないのは、オス同士の競争がない証拠。

直立歩行は腰や膝痛に悩まされた。
p207

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カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2020年11月21日
本棚登録日 : 2020年11月21日

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