彼女と彼女の猫

  • カンゼン (2013年5月30日発売)
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本棚登録 : 409
感想 : 34
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【あらすじ】
新海誠の幻のデビュー作が小説となって息を吹き返す!
アニメとは異なる視点で描いたもうひとつの『彼女と彼女の猫』。
都会で一人暮らしをする女性が、ある日偶然猫を拾った。
自分の感情を言葉にするのが苦手な彼女と、彼女の不器用さをそばで見守る猫。
友人との言葉の掛け違いを境に、彼女の日常から笑顔がなくなっていく。
拾われた猫たちを軸に描かれる、四つの連作短編。

【感想】
新海さんはこの物語を通して、猫社会も人間社会と同じだよって言いたかったんじゃないかなと思う。恵まれた環境で生活できるものもいれば、そうでないものもいる。そして、人間に動物が寄り添うと不思議なことが起こる。そこに癒しが生まれたり、笑顔が生まれたり、時に涙がこぼれたり。それがあるから、物語が出来る。猫が拾われるまで、その人間を観察している様子を見て、本当に猫ってこうやって人間を見ているのかなあと気になった。そして、猫が拾われた時、猫は本当はどんな風に思うんだろうなあと思った。猫が人間の言葉を話せたら、きっとこんな感じなんだろうっていうのが、この物語を読んで、ちょっと想像できて楽しかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年2月10日
読了日 : 2018年2月8日
本棚登録日 : 2018年2月8日

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